スタッフブログ

2012年8月 7日 火曜日

動く「よろず相談所」

 当事務所では,事務所で依頼者の相談に乗る時も,出張する時も,ほとんどの場合複数で行動します。
 弁護士2名,弁護士と行政書士,弁護士とリーガルコーディネーター,弁護士とパラリーガル等々ok

 弁護士単独だと,依頼者の気持ちや希望などについて,法的な観点のみから聞いてしまい,依頼者の心理的満足を得られない可能性があるとdog弁護士が考えているためです。

 当事務所の弁護士は二人とも男性なので,女性依頼者の気持ちが理解しにくいケースもあるようですし,法律以外の非常にプライベートな部分などについて,男性には話しにくいと感じる女性依頼者も多いようです。男性弁護士と女性所員とが二人で担当することにより,多角的な視野で物事を判断することが可能となります。

 先週の話ですが...。
 ある依頼者に会うため,dog弁護士と私は,新幹線に乗り,大阪を過ぎて岡山を過ぎてなお西へ西へ...。ある田舎町に着きました。依頼者の方とお目にかかるのはその日が初めて。数年前に事件を受任した方からの紹介で,「遠いけれど,是非,お願いしたい」という連絡をいただき,出かけることになりました。朝早く東京を出発し,西へ西へ...。午後1時過ぎから相談が始まり,夕方5時頃に終了しました。そして,次の日の午後,再度お目にかかる約束をしました。

 その日の夜は,以前,紹介者(仮に花子さん)と夕食を共にして,思い出話,その他,お喋りに花が咲きました。花子さんはとても陽気な方です。up暗い話も明るくしてしまう...そんな方です。でも...,その日,その方の話を聞いていると,どうも様子が変です。「明日の朝,病院に行くことになっているhospital」とのことですが,「先生が何となく話しにくい人で,私は耳が悪いからear聞こえなくて聞き直すと怒った顔angryをするし...,明日は,検査の結果を教えてくれるっていうんだけど...,前回の検査結果について聞いた時もよく分からなかった...。とにかくツンとしたような先生で...,聞き直すことができない」と困ったような顔をしているのです。

 「それは困りましたねえ...病名もちゃんと分からないんですか?何か薬は飲んでいるの?どこか痛いの?」等々と話しているうちに,「そうか,明日の午前中なら,私,時間が空いているからついていきましょう。そして,先生に詳しく話を聞いてみましょう...sign01」持ち前のおせっかい根性...というか,そこで話をしているのが事件の依頼者だった頃の花子さんに見えてきて,何とか助けてあげたいという気持ちがムクムクと湧き出してきて,「本当に一緒に行ってくれるんですか?」と嬉しそうに言ってくれた花子さんと,次の日の電車の時間を決めて,その日は眠りました。

 次の日,大きな病院の「○○科」と書いてあるボードの前の椅子に座って約一時間待ち,その「ツンとした先生」に会うことができました。たしかに話しにくいwobbly。端正な顔立ち,白衣からのぞくお洒落なシャツ,いかにも○○科部長の名に相応しい威厳とオーラを全身から発していましたbomb 私自身ことだったら逃げ出したいsign03 でも,「まかせてhappy01」と引き受けた以上,約束を果たさねば...。汗をかきながら,何度も質問をし,CTの映像を見せて貰い,嫌そうな顔する先生にもう一度質問し...,やっと,全貌が分かりました。

 花子さんには,「あとでちゃんと説明をするから...」と言って診察室を出ました。その夜,仕事が終わってから,もう一度花子さんに会い,先生が説明してくれたことを整理してA4晩の紙に書き出して,説明をしました。花子さんは,嬉しそうに,「それじゃあ,私は,まだ当分心配ないってことですね。ありがとう。ありがとうheart04」と言ってくださいました。


 弁護士も医師と同じ部分があるのだろうなあと思います。お年を召して耳が遠くなっている方,専門用語を連発する弁護士が怖くて質問できない方,弁護士に会うこと自体が憂鬱になっている方...,そういう方を救いたいと思いながら,日々,仕事をしています。

 でも,何人もの方から長いメールが届き,何度も何度も電話がかかってくると,ついつい言葉がとがってしまいます。ごめんなさいね,依頼者の方々...。せめて,私は,あの先生のようにならないようにしなくては...。 

 動く「よろず相談所」は,明日も出かける予定になっています。


taurus



お問い合わせ

地下鉄
東京メトロ丸ノ内線
四谷三丁目駅より徒歩3分

受付時間
原則:平日10:00~18:00
但し緊急時は迅速に時間外対応いたします。

住所
〒160-0017 東京都新宿区左門町9-6 玉盛ビル202

詳しくはこちら
トラブル依頼人 麻田 恭子/著 加知 修/監修

当事務所の現役事務職員が、事務所で扱った事件を題材に、自らの言葉で綴った短編小説集。

事実の奇想天外さから、とても作家では考えつかないだろうと思われる短編を収録。寄せられている感想文は、「面白くて一気に読んだ」「こんなの作り事でしょう」「泣いた」「笑った」「怒った」などなど様々だが・・・。

面白くなかったら苦情受け付けます(!) 是非、読んでみてください。

トラブル依頼人 【目次】第1章 されど教授 第2章 犬も美容整形? 第3章 ドンデン返し! 第4章 弁護士の信念ってなあに? 第5章 裁判周辺のさまざまな人々 第6章 どんな法律事務所がいいのかしら? 出版社:風塵社 価格:税込1,575円 ご購入はこちら