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2012年3月10日 土曜日

刑事訴訟と民事訴訟

3月の中旬にさしかかりますが,今朝は雪snowが降っておりました。
午後には降り止むという予報が出ておりましたが,
明日の日曜日にかけて気温は低いままのようで,
なかなか暖かくなりませんね。


お話する機会の多いものの一つに,
刑事訴訟と民事訴訟の違いがあります。
話をわかりやすくするために,
誤解を恐れずに簡単に言えば,
刑事訴訟は国が被告人に対して刑事罰を与えるかどうかを判断を行う手続であり,
民事訴訟は私人間の紛争等についての判断を行う手続であるという違いがあります。


よく誤解が生じるケースとして,例えば,
金銭トラブルを考えます。
預っている人のお金を横領してしまったような場合,
刑法252条は5年以下の懲役刑を規定しています。
(刑法253条:業務上横領は10年以下の懲役刑)
刑事訴訟において,
横領についての有罪が確定して執行猶予がつかなかった場合,
被告人は5年以下の懲役刑に服することになります。

被告人が横領したお金を費消してしまっていて,
被害弁償等を行う資力が無い場合,
当然,被告人は任意に横領したお金を返すことができません。

そして,刑事訴訟においては,
横領されたお金を被害者の方に強制的に返還させるという手続はありません。

誤解が生じやすい点ではありますが,
刑事訴訟手続では被害者の方にお金を強制的に返還させるという手続は無いのです。

そこで,
被害者の方がお金を取り返したいと思った場合は,
刑事訴訟とは別の手続である民事訴訟を提起することが考えられます。
しかし,民事訴訟を提起して横領の事実を立証し,
勝訴判決を取得しただけではお金が返ってくることにはなりません。

次に,相手方の財産を調査し,勝訴判決を用いて強制執行手続をとる必要があります。
具体的には,
相手方の不動産,動産,預金,給料等の強制執行の対象となる財産を調査して,
裁判所へ強制執行の申立てを行うことになります。
ここで難しいことは,
相手方の財産を調査しなければならないということです。
相手方に財産が無いか,有ってもその詳細を調査できない場合,
結局,強制執行できず終いということになってしまいます。

以上のようなケースでは,
被害者にとっては泣きっ面に蜂という状況です。
このようなケースに限らず,
法律問題は発生してから対処するよりも,
法律問題が発生する前に予防することが重要です。
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